ステイタス
博士課程
連絡先
tsukamoto.takahiro[at]anthro.c.u-tokyo.ac.jp
研究題目
芸術の鑑賞経験・制作経験が人の身体、意識に与える再帰的な影響に関する人類学的考察(バイオ・アート、メディア・アートを対象に)
研究関心領域
現代芸術、自然、テクノロジー、生資本論、イメージ、認知、映像
対象地域
日本
私は「芸術の鑑賞経験・制作経験が人の身体・意識に与える再帰的な影響を見ること」というテーマのもと、研究を行っています。
従来の芸術人類学において芸術の鑑賞経験の効果は、ある文化における意味体系の中に還元されてしまうか、あるいは“芸術は社会的諸関係を媒介する”といったような機能論的な見方の中に吸収されてしまう傾向にありました。続いて、制作経験に焦点を当てた議論に関して述べれば、それらは、作品の制作がアーティスト個人に還元できるものではないことを明らかにする点に注力してきたといえます。ここにおいて、アーティスト個人の内的な経験の意味が深く探求されることはありませんでした。
これらの傾向に対して、近年、作品の制作・鑑賞における個々人の経験に言及する研究が現れました。
しかし、上記のような研究においても、個々人の経験は語られるものの、その意味が単一の次元においてのみ意味付けられています。
私は、実際の作品の鑑賞経験・制作経験とは、個々人に様々な形で現れ、その人自身を変容させるものでありながら、同時に、その影響がその人の属する組織や社会、コミュニティに反射し、それらを変容させ、その変容が再び鑑賞者や製作者へと帰ってきて、再度、彼らの変容を促すような再帰的な性格を持つものであると考えます。
現在はこの再帰的な影響を捉える為に、実際のフィールドワーク活動を開始させております。
2022.3 <生物学を用いたアート>への人類学的接近:Neri OxmanとSymbioticAの事例を中心に(日本文化人類学会 修論・博論発表会 )於 オンライン
2022.07 69th metaPhorest Seminar 「An Anthropological Approach to Bio-Art 」於 オンライン
2022.11 76th metaPhorest Seminar 「バイオ・アートと倫理」於 オンライン
2023.03 筧康明研究室 成果発表会 xlab Showcase 2023 “Ways of Uninventing” ポスター発表(ゲスト参加) 於 東京大学 本郷キャンパス
2023.09 BioClubトーク・イベント「生体を素材としたアートであるバイオ・アートと倫理の問題について―実際の作例とリサーチから考える―」於 BioClub(渋谷)
2023.12 87th metaPhorest Seminar by AKI INOMATA & Takahiro Tsukamoto 「生物を使って作品を作ることの意味について―美術史や倫理学・人類学・美学などから考える― 」於 早稲田大学 先端生命医科学センター TWIns
2023.05 81st metaPhorest seminar 山本浩貴 講演(企画・司会)於 早稲田大学 先端生命医科学センター TWIns
(査読有り)
2021.12 <生物学を用いたアート>への人類学的接近―Neri OxmanとSymbioticAの事例を中心に―(東京大学大学院修士論文)
現在、国内での調査活動に従事中
2020.4〜2020.11 東京大学教養学部後期課程「フィールド演習」TA
2020.3 東京芸術大学美術学部芸術学科 卒業
2020.4 東京大学大学院総合文化研究科 修士課程 超域文化科学専攻(文化人類学)入学
2022.3 東京大学大学院総合文化研究科 修士課程 超域文化科学専攻(文化人類学)卒業
2022.4 東京大学大学院総合文化研究科 博士課程 超域文化科学専攻(文化人類学)進学
2022.7 metaPhorest メンバー
公益財団法人戸部眞紀財団 奨学生2019年度、2020年度
東京大学大学院卓越大学院GSI-WINGS 卓越リサーチアシスタント(2020年度~継続中)
備考 2025年2月現在