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ろう者と聴者の音楽的共在
音楽,ろう(聾),言語
研究内容 教育歴「ろう者と音楽」の関わりを、彼らの言語=手話言語に着目して研究している。これは、言語と音楽の根源的な関係に関する研究でもある。 聴覚をもたない「ろう者」は、聴覚を前提とする「音楽」と一見相容れない。 しかしそれはろう者が音楽と無縁ということではなく、むしろろう者が音楽に対峙する場には「音楽」を扱う学問の「常識」--特に、音楽は音であるという常識--を相対化する可能性をもつ。 着目するのは手話詩などの芸術手話である。 聴世界では、音楽と詩歌などとのつながり・関わりが論じられてきた。それでは、音声ではなく身体や時空間の言語である手話は、そこにどう位置付けられるのか。 手話というパースペクティブを通して、音楽と言語の議論に身体性・時空間性・非音声性をもちこみ、広くコミュニケーションやダンスなどの観点とも接合することを試みる。 ろう者は聴世界の音楽をどう経験しているのか、そして彼らの言語からうまれた芸術手話の形態は、聴世界の音楽と理論的に連続性をもつものなのか、これらを明らかにするため、2018年冬よりインドネシア;バリ島北部の「手話の村」にてフィールドワークを予定している。
学会・口頭発表 ・2016年4月2日 「サンノゼ・タイコの活動と理念ー和太鼓との比較から」東洋音楽学会卒業論文・修士論文発表会、於;大東文化大学。 ・2018年6月9日 「ろう者は音楽をどう翻訳するのか――『音のない音楽』の可能性/不可能性」第1回 academist PRIZE、於;DG LAB TOKYO。 ・2018年7月7日 「手話で歌うということ――翻訳としての手話歌に関するメタ語用論的試論」東洋音楽学会東日本支部例会、於;東京音楽大学。 ・2018年8月8日 「手話で歌う行為の文化人類学的分析――『ろう者の芸術』からとらえる音楽と言語の共進化」 新学術領域 共創的コミュニケーションのための言語進化学第2回領域全体会議、於;琵琶湖マリオットホテル。 論文 (査読有り) (査読無し) 書評 報告書 学位論文 2016 「サンノゼ・タイコの活動と理念ー和太鼓との比較から」(2015年度東京藝術大学音楽学部提出卒業論文) 2018 「手話で歌うということー翻訳としての手話歌をめぐる語用・メタ語用論的試論」(2017年度東京大学総合文化研究科提出修士論文) その他 2015 安宅賞受賞 調査歴 2016年10月~2017年7月 東京大学教養学部英語部会 TA(総合科目L 英語中級、教養英語) 2016年10月~2017年1月 東京大学教養学部文化人類学コース TA(フィールド演習) 2017年4月~2017年7月 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科 TA(文化人類学) 東京大学教養学部文化人類学コース TA(文化人類学基礎演習) 2018年4月~2017年7月 東京大学教養学部初年次ゼミナール文科 TA(ラーニングコモンズ) 経歴 2016.3 東京藝術大学音楽学部楽理科(音楽学) 卒業 2016.4 東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学) 修士課程入学 2018.3 東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学) 修士課程修了 2018.4 東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学) 博士後期課程入学 2018.4~ 日本学術振興会特別研究員DC1 研究助成/その他 2018.4 日本学術振興会特別研究員 研究奨励費 備考 |
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