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大村 優介(OMURA, Yusuke)

 ステイタス

修士2年(Master, 2nd)

 連絡先
omura.yusuke[at]anthro.c.u-tokyo.ac.jp  

 研究題目

東南アジアにおける同性愛者のセクシュアリティ認識、欲望とメディアの関係についての人類学的研究
Anthropological exploration on homosexual people's perceptions of sexuality and the relationship of desire and media image in Southeast Asia

 研究関心領域

セクシュアリティ、クィア人類学、身体と自己認識、映像とメディア
Keywords: sexuality, Queer Anthropology, body and perceptions of self, image and media

 対象地域

タイ・ラオス(予定)
Planned subject area of research: Thailand, Laos(Lao PDR)

研究内容

<概要>
修士課程では大きく分けて、
①性の関わる領域を人類学がいかに扱ってきたか、そして扱うことができるか
②性的マイノリティの生(性を含む)の記述の可能性
③セクシュアリティ(性現象)についての認識や欲望の生成と、メディアとの関係
の三つの観点から研究を進めていきたいと考えています。それはセクシュアリティ(もしくはより広く)、身体についての人類学的研究、そして近年確立しつつあるクィア人類学の領域の可能性を検討することにもなるでしょう。また、博士課程では東南アジアでのフィールドワークを予定しており、西欧中心に展開されるクィア・スタディーズの議論を人類学の枠組み、非西欧地域の民族誌的事例を通じて相対化しつつも、相互の影響関係、連続性を考える端緒としたいと考えています。
 また、より大きな研究の目標、プロジェクトとして、人間の生の脆弱性、弱さについての人類学的研究を志しています。

<現在の作業について具体的には…>
 主に同性愛者を対象とした民族誌的事例研究を探す中でメディアの問題に特に関心を持ち、修士論文ではセクシュアリティとメディアとの関係を中心的テーマに据えようと考えています。
 理論的には人類学における同性愛者研究、またはセクシュアリティ研究の流れをおさえた上で、近年出てきている、①セクシュアリティにおける性的欲望、身体感覚の重要性を強調する研究や、②クィア人類学(Queer Anthropology)という新興分野の研究の可能性を探るものになりそうです。
 本研究は「アイデンティティ」や「ジェンダー・セクシュアリティの社会的構築」などといった、従来しばしば論じられてきた観点に限定されるものではありません(しかしそれらのテーマは、「アイデンティティ」としてブラックボックス化されがちな自己認識のあり方のより細密な検討や、最新の生物学の知見も取り入れたセクシュアリティの構築性をめぐる問いとしては、探究されることになるでしょう)。本研究では、個々の身体内における性的欲望の現れ、対面的な親密な関係から、メディアを介した親密なつながり、少人数が集まる日常的な場、しばしば「コミュニティ」などとして想像されるヴァーチュアルなつながりに至るまでの、セクシュアリティ(性現象)の様々な位相、形態について、イメージ(による媒介)、感覚などの観点に注目することによって、連続的に考えていきたいと思っています。
 また、イメージ、欲望、感覚の絡み合いを社会科学を軸にしつつも分野横断的に探る作業を通じてさらに、「クィア」という分析視角の人類学、ひいては社会科学における使用可能性についても探求したいと考えています。クィア・スタディーズがしばしば強調する「異性愛規範」の問い直しのための「クィア」、文学、芸術批評系のクィア・スタディーズにおける「クィアな読み」、包括的なカテゴリーとしての「クィア」といったように、「クィア」という概念は様々に使用されてきました。しかし私はこれらの用法を踏まえつつも、人類学における独自の「クィア」概念の使用を試みたいと考えています。それは性愛、または性愛に限られない異なる存在間の関係(エロスは性愛に限定されない)の持つ可能性、拘束性を探求するための分析の枠組み、さらには生の多様性や脆弱性への敏感さを体現するものとして考えられます。


研究業績
学会・口頭発表        



論文                        
(査読有り)


(査読無し)



書評                        



報告書                     

2015 「異文化、他者との身体を通じた出会い―日本のカンボジア舞踊教室での観察から―」、『<作ること>の人類学 2014年度「フィールド演習」等調査報告書』、東京大学文化人類学研究室、 pp.3-18

学位論文                  

2016 「家族の持続と臨界~アメリカにおける同性カップルの家族形成の事例から~」(2015年度東京大学教養学部提出卒業論文)

その他                     




調査歴




教育歴

2016.7~2017.3 留学生チューター(東京大学大学院総合文化研究科)
2016.10~12 卓越TA(東京大学大学院総合文化研究科)


経歴

2012.4 東京大学教養学部入学
2016.3 東京大学教養学部卒業
2016.4 東京大学総合文化研究科修士課程入学

研究助成/その他




備考

2017年4月現在